ドリームランド

近未来のアメリカはニューヨーク。
ネオン輝く飲食店街を歩く私は、地元警察に追われていた。
背後にはどうやらシークレットサービスがいるようだ。
「捕まってなるものか!」とは思うものの、どこもかしこも警官だらけ。
しかたなく一般のホテルに逃げ込んで隠れることにした。
客室に向かうためにエレベーターで移動。
「ポーン」という音とともに重いドアが開くと、
目の前には黒いサングラスに黒いスーツを着た筋肉隆々(と思われる)の白人男性。
あっさり捕獲されて、ホテルの一室に監禁される。


電話はおろか、なに一つない部屋。
ははん、最初から俺を監禁するつもりだったのか。
ここに監禁場所が用意されてるとなると、
彼らの仲間たちが来るのは時間の問題ではないか。
どうにかしないと、と天井を見る。
あるものを見つけると、今度は部屋中をくまなくチェックする。
監視カメラはない。
よし、いける。
ポケットからライターを取り出し、
次に上着を脱ぐいでそれに火を付け、
しばらく部屋中を歩き回る。


数十秒後に水が噴き出し、ホテル内に「ジリリリリ」と火災警報。
2秒後にドアが勢いよく開く。
ドアの先数メートルの床で勢いよく燃える上着
真っ先に彼の視線がそこに行くように置いたものだ。
案の定ギョッとなってるところを、ベルトの金具部分で白人の側頭部を思い切り叩きつける。
倒れたのでのど元の脈を触ってみると、まだ生きている。
ホテルの従業員が駆けつけるのも時間の問題。
彼のベルトを取ると、それでまず彼の両手を縛り、次に私のベルトで両足を縛る。
そのまま階段脇の用具倉庫に連れ込んで考える。
さて、どうしたものか。


既に消防と地元警察は来てるはず。
監禁場所としてリザーブしたホテルでボヤとなると、
間違いなくヤツらは私の仕業とみるだろう。
そうすると、既にホテルの周囲数ブロックを州兵と警察で完全に固めてるに違いない。
だったら、ホテルから運良く逃げられたとしても捕まるのは時間の問題。
となると…、あの方法しかないか。
彼の上着から銃と携帯電話を取り出してFBIに電話。
その後、近くにあった金槌で彼の両手両足を骨折させ動けないようにし、
声帯まで切るのは可哀想だったので、猿ぐつわで勘弁してあげる。
待つこと数十分、こちらから指定した通り連邦捜査官2名がやってきた。
その名もモルダーとスカリー。
モルダーに、政府の陰謀で拉致監禁されそうだ、と熱心に日本語で説明すると、
小杉十郎太のボイスで「とにかく、ここを出よう」と言われる。


そこで、なんかおかしいと気付く。
なんでモルダーが日本語しゃべってるんだ?
まさか、これは夢なのでは…。
とりあえず、後部座席から助手席のスカリーのおっぱいを揉んでみる。
うーん、ブラしてるはずなのに、本物みたいに柔らかい。
が、暖かくない。
という以前に、なんで怒らないんだよ。
……。
やっぱ夢か。
事件現場についたので車を降りる。
古い館があって、玄関先に老夫婦の死体が転がっている。
「コウモリ男の仕業だ」と唸るモルダー。
コウモリねぇ。
Xファイルだったら、きっと頭上にいるんだよな。
とか思って上を見ると、案の定いる。
背中に羽を生やした白人男性が、天上に張り付きながらこちらを睨んでいる。
モルダーもスカリーも気付いていない。
やっぱ、俺がやるしかないか。
銃を取り出し、素早くロックを解除して数発発砲。
「ギャオ!」という声を上げて絶命するコウモリ男。
「よくやったな」「すごいわ」と感謝してくれる二人の捜査官。
私も笑顔で「いやぁ、それほどでも」と照れてると、まるでドラマのようにそのままブラックアウト。
ハッと気付くと、空港の搭乗口にいる。
「また遊びに来いよ」と手を振りながら笑顔で見送ってくれる二人。
ま、いいか。
満足げに帰国する私。


そこで目覚めて終わり。
私はストーリーがかった変な夢を見ることが多いんですけど、
起きて開口一番の口癖は「なんだったんだろ…」。
ちなみに、これは昨日の夢で、
一昨日はオーストラリアで連続放火犯の容疑者にされるストーリーでしたorz