『24 Season3』 (レンタル作品 vol.1〜vol.10まで)

前期の「Season2」のラストは、ハッキリ言って衝撃的すぎました。
パーマー大統領が毒物による攻撃で倒れるっていう、
まさに前代未聞の終わり方で、暗殺なのか暗殺未遂なのかも語られずじまい。
「こんなのってありか!?」という感じで呆然となった記憶があります。
しかし、特典映像の「Season3」の予告映像で、ジャックがパーマーと電話してたことから、
「ああ、死ななかったんだな」ということが分かって、ほっと一息。
で、安心してSeason3レンタル開始まで待ちました。


第1話から早速飛ばしまくりな展開で、しかもジャックは麻薬中毒というとんでもない事態。
しかもガイルっていうテロ組織の一員と思しき人間がCTU(テロ対策ユニット)で働いてるという、
まさに『24』ならではの息飲む展開にハラハラドキドキ(死語)。
3話以降もかなり飛ばしてましたが、ウイルス入りのコカインを運ぼうとしている青年の話で、
父親と争ってるときに破いてしまった時は、思わず「あーりゃりゃ」と呟きました。
おまけに衛生チームが自宅に押しかけたときに母親が便所に流そうとしてて、
「それヤバいって!なんちゅうことを!」とかブツブツ言いながら見てましたけど、
ジャックの「ウイルス流出!繰り返すウイルス流出!」という台詞と、
トニーの「半径5km以内にコード3をしけ!水道管理局と下水道局に連絡して封鎖しろ!」
の台詞にググッときました。


「カッコイイなぁ」と思ってる暇もなく、あろうことかトニー撃たれてるし(笑)。
Season2もそうでしたけど、足折られたりケガばかりする役柄だなぁ、と。
そうこうしてるうちに、ジャックが全面支援のラモンの刑務所脱獄事件です。
「脱獄っていったって無理だろ」と思って見るも、そこは無敵の男ジャック・バウアー
管理室を占拠して刑務所内の扉を開けさせて混乱させるという、
普通じゃ考えられない、思いつきもしない行動で解決。
「コード4 完全封鎖。コード4 完全封鎖。Bブロック隔離房でセキュリティ侵害。」
という刑務所内のアナウンスにゾクゾクっとくる暇もなく、囚人に捕まってるし(苦笑)。
ロシアンルーレットのところは、間違いなくジャックもラモンも死なないと分かってはいましたけど、
拳銃引く度に、私は恐くて指の隙間から見てました(苦笑)。


なんとか脱出するも、ジャックのヘリが米空軍に追尾されロックされるという。
辛くも市街地に入って刑務所脱獄成功という感じですが、メキシコ行きの機内でも一悶着。
手錠をかけられ動けない状態からも一人で何とかするのは、さすが元グリーン・ベレーです。
んで、ようやく一連の騒動のネタ晴らしで、ガイル・トニー・ジャックの極秘作戦であることが判明。
ガイルなかなかカッコイイ男です、ヘアースタイルがイカしてて気に入りました。
メキシコ編はあまりおもしろくなかったというより、
いつ殺されてもおかしくない状態が続いて見るに見れませんでした(笑)。
そしてニーナの登場ってわけですが、これにはビックリ。
まだ闇の世界をウロチョロしてたんか、と。
チェイスも余計なことばかりして、かなりウザかったんですけど、
米陸軍デルタ・チームが囲んでるってことで安心してたら、チーム3全滅。
アマドールの車が止まったからといって突っ立ってる特殊部隊もおかしな話ですが、
まったくもって弱すぎて話になりませんでした。


「まあ、ニーナ捕まえたら良かったじゃん」と思ってたら、
かつて仕込んだワームが情報機関のネットワークを破壊。
少しウザめのキャラのクロエが活躍して事なきを得ましたが、
今度は本件である生物テロがホテルにまけれて、ガイルが発症。
Season2のメイソン支部長もそうですが、良いキャラっていうのは死ぬ運命にあるようです。
「あとはライアン・シャペルCTU本部長)だけだぁ」と思ってたら、
今回のVol.9でジャックによって射殺。
メイソン死ぬ時は『24』視聴者の間でも涙する人も多かったみたいですが、
私にはいまいち感動できず、ガイルもいまいち。
ですが、シャペルは別でした。
苦渋の決断でシャペルを射殺するジャックの気持ちと、
まさに死のうとしているシャペルの気持ちが非常に良く描かれていて、かなりグッときて涙が出ました。
酷い、酷すぎる。


話は前後しますが、vol.9では007のMI:6が出てきて、ロス支局があっけもなく攻撃・爆破。
弱っっっっっっ!!!弱すぎる!!!!
米国の軍・情報機関ってそんなに弱いのか!!???
いや、そっちの方が事実に近いのかも知れないですけどね。
で、vol.10ではミシュエルがテログループに捕らえられてトニーが落ちます。
これはしょうがないという感じですが、もう一つ、キムもヤバそう。
展開はある程度予想できますけど、実際どうなるんだろうなぁ。


最後に、私的に気になるのが『24』内における対テロ情報機関。
初っぱなからCTUに自由裁量権を付与する辺り、結構CTUって重要な地位を占めてるんだな、と。
現在のアメリカではCTU(Counter Terrorist Unit テロ対策ユニット)はありません。
中央情報局(CIA)、空軍系の国家安全保障局NSA)と国家偵察局(NRO)
国土安全保障省(DHS)と連邦捜査局(FBI)、国防総省DOD)、国防情報局(DIA)くらいですが、
劇中のテロ対策ユニット(CTU)は大統領府に属する機関でCIA系みたいです。
んで、vol.9で国土安全保障省(DHS)がテロ脅威レベルをレッド(深刻な脅威)
に引き上げるっていう場面があって、これは萌えました。
合衆国内の全ての空港を閉鎖し、離発着を全面禁止するっていう筋書きですが、
パーマー大統領がFAA(連邦航空局)に指示を出す展開なんて秀逸。
現実に起きるかどうか分かりませんが、起きるとしたらこうスムーズにはいかないでしょうね。
特に、ホテルから出た男性からウイルスが拡散していくところなんか、実際は相当混乱しそうです。
私が大統領なら、その情報を受けた時点で二つの街と周囲10kmを州兵に隔離、封鎖して、
衛生局から部隊を派遣、速やかに検査するよう支持を出し、それと同時に記者会見を開く方法を取るかも。
でも、実際にどういう方法がベストかは分かりませんし、
予期せぬ緊急事態なんていくらでも発生しますから、やはり日頃から対策と訓練という、
地道な方法を取っていく以外ないのかもしれません。