お伽草子

日本テレビで放映中の『お伽草子』
放映前から個人的に大注目してたのですが、日テレだけの放映ってことで非常に残念。
で、いまDVDで第一巻だけ出てまして、もちろん発売日に購入しました。


あらすじとかストーリーを知ってしまうと楽しみが半減するので、
私は極力見ないようにしてます。
ただ、公式HPを開くと「平安編」「東京編」とかが否応なく目に入ってきまして、
これは良い意味で「妄想」をかき立てられるのです。


たぶん「輪廻転生」的なものでストーリーが構成されてるんでしょうけど、
私的には「たまらん!!!!!!!」のですよ。
これこそ、私が望んでた物語。←もちろん妄想ですけどね


「輪廻転生」というと、いわゆる人間の本質的なものが流転するわけですが、
私が好きなのは「関係性の輪廻」です。
漫画では手塚治虫さんの『火の鳥』があり、小説では無数に存在します。
身近なところでは村山由佳さんの『おいしいコーヒーのいれ方』でもでてきますし、
その辺はwingさんの方がお詳しいと思うんですけど、村山さんの作品では「戦国編」(本名は失念)と、
「現代編」である「おいコー」の部分(保健室にまつわる話)が好きです。


作品を作るとすれば、紙媒体が最も簡単です。
しかし、映像作品として作るのはかなり難しい。
つまり「時間がない」のですよね。


関係性の輪廻というからには、その「関係性」を描かなければならず、
それには月9などのドラマ枠では描くのに圧倒的に時間が足りません。
ただ、だからこそNHK大河ドラマでやるとおもしろいなぁ、と思います。
民放では相当気張らないとやれませんからね。


だからといって簡単に「NHKやれー」というわけにもいきません。
そう、キャラクターとしての女優(男優)の情報量が問題となります。


「関係性の輪廻」なので、ハッキリ言えば身体(人間)が同じである必要はありません。
ただ、演じる人間の姿形が同じであれば色々利点があるんですよね。
書くと長くなるので簡潔に言えば「情報量の互換性=視聴者に優しい」ってことです。


そうすると、実際の人間を使った大河ドラマや実写映画では難しくなるんです。
1クール(1本)ではやれませんから、制作上の都合(スケジュールの確保)もありますし、
主演の女優が引退または逮捕なんていう事態になればお終いです。
だから、現実的には紙媒体、つまり小説や漫画でしかやれなくなる。


それなら「映像作品では見れないのか?」というと、
ここで地上最強の表現力を持つ「アニメーション」の登場ですよ。
アニメでは、資金面の制約(長期的に見てスポンサー企業がつくかどうか)を除けば、
1クールでもそれ以上でも、劇場版でもTVシリーズでも全然やれる。


だから、アニメこそ私の考えを比較的容易に実現できるものだと思っていたわけです。
で、その夢に近い『お伽草子』が出てきた。
どう作るのか興味津々です。


今回の平安編は、頼光(源頼光。みなもとのよりみつ、みなもとのらいこう)のお話ですが、
いわゆる「マサカリ持った金太郎が女だった」って話は『怪童丸』でやりました。
今回はなんと「頼光が女だった」っていう設定で、それだけでもおもしろい。
その上、関係性の輪廻が絡んでくるというのだから、もうウハウハ(死語)です。


平安編の第3話までを見ましたが、東京編を見たくて見たくて仕方ありません。
小学生時代の『ドラゴンボール』より待ち遠しいかもしれない(笑)。