輪廻転生

『輪廻転生』という言葉があります。
簡単にいうなら「一時的に肉体は滅びても、魂は滅びることなく永遠に継続すること」であり、
次に生まれ変わるときは人間とは限らず昆虫や鳥という可能性もある、ということです。


私の生に対する価値観というのはこれに近い感じがします。
簡単に言えば、人間は死んだ瞬間に生まれる、ということです。
次の生物に生まれ変わる確立(運)は、生前の行いとかに一切関係なく「偶然」であり、
これはその行いが良いか悪いかを決めるのは所詮その時代の人間と価値観であり、
仮に神仏という超越した存在がいるなら全時代に渡って平等の価値観などありませんから、
そういう制限が存在するはずがない、と。


こう考えるのは、「今の時代に生まれてよかった〜」と感じるからです。
戦国時代に生まれてれば戦で死んだかもしれないし、
昭和初期に生まれてればアメリカ兵に殺されていたかもしれない。
平和な時代に生まれた自分はラッキーなんだと。


しかし、こうも思うのです。
私は昭和初期の日本で赤紙を受け取った未亡人かもしれない、と。
いずれ日本はプレートの移動で太平洋の底に沈むわけですが、
いよいよって時に海外移住を考えている老人かもしれない、と。


そう考えると、楽しいんですよね。
まあ、価値観なんてものは逆説的に言えば本人の拠り所でありさえすればいいわけで、
生命の原動力である前向きな働きにことに越したことはありません。


前世、死後の世界、輪廻転生……、どれも科学的なものではない(=分析の反対の作業が必要)ので、
今の私がこの世に存在する間は知ることは出来ないだろうなぁ。
残念です。